花粉症のレーザー治療

アレルギー性鼻炎は体質的な疾患です。体質を薬や手術によって変えることはできません。
しかし近年、様々な医療と手術技術の開発によって鼻粘膜を「アレルギー反応が起こりにくい粘膜」に変えたり、またはアレルギーが起こっても「鼻づまりや鼻水、くしゃみが起こりにくい粘膜」に変えることは可能になってきております。
代表的なもので、レーザー手術による、アレルギー性鼻炎の治療が行われております。

アレルギー性鼻炎とは鼻の粘膜に抗原が付着することで発症します。この粘膜をレーザーで軽く焼くとその抗原が侵入しにくくなり、粘膜が縮小されるためにアレルギー症状が軽くなります。
この方法は通院で行うことができ、出血はほぼ無い安全な方法として考えられました。現在ではアレルギー性鼻炎に対するレーザー手術は広く普及していますが10数年前には一部の施設でしか行われておらず、有効な治療とされていませんでした。
当院はレーザー手術の「効果の持続性」、「効果発現機序」、「再手術の有効性」を検証し、有効な治療であるとの認識の元、患者様にお薦めしております。
また、スギなどの花粉症に対してもステロイド点鼻などの薬物療法以上の効果が認められています。

治療を受けた方の中には、鼻腔の形状に寄ってレーザー手術ができない場合やレーザー手術を何度行っても効果があらわれない方もいらっしゃいます。人には個人差があり、すべての方にレーザー手術が適しているとは言えません。また術後の持続効果年月も、短い方と、3年間効果が持続した方もいらっしゃいます。
アレルギー性鼻炎の手術療法といっても様々なものがあります患者様一人一人が、どのような方にどのような手術が適しているかをまず、知識と経験で判断する必要があります。
雑誌などで「レーザー手術でアレルギー性鼻炎が治る」などと表現する広告がありますが、レーザー手術で効果の見込めない方もいれば、その他の手術で優良な効果を出す患者様もいらっしゃいます。
レーザー手術で全てのアレルギーで全てが治るのではなく、きちんとした診断の上で、人それぞれに最良の治療をご検討されることをお勧めします。